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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策:法律事務所における緊急事態宣言後の状況と今後の施策 デジタルシフト(DX)版


新型コロナウイルス感染症の影響により、全国各地で緊急事態宣言が発令され、対象地域においては裁判所の期日が延期になるなど、かつてないほどの影響が出ています。法律事務所としても、リモートワークや時間差勤務等、従業員を守るために様々な手段を講じる必要性が出てきました。今までの経営スタイルを大きく変革し、時代情勢に合わせた働き方が必須になっています。今回のコラムでは、法律事務所がいかにしてデジタルシフトを実現できるか、という視点から、想定される課題に対してどのような対策を講じるべきかをお伝えします。

 

1. 紙データからの脱却を

多くの事務所がデジタルシフトで躓くポイントとして、紙媒体からの脱出が挙げられます。多くの法律事務所が事件管理や顧客に関する情報を紙のデータでファイリングし、共有をしているのが現状です。

しかし、デジタルシフトを実現する上では、全てのデータを電子化し、クラウド上で共有することが非常に重要になります。最近では、クラウドストレージ(DropboxやBOX、OneDrive等)を使用する法律事務所が増加していますが、まさにここがデジタルシフトを出来るか、の分水嶺になるのです。

紙データの電子化はすぐに実現することは困難です、しかし、どこかのタイミングで手を付けなければいつまでたってもデジタルシフトはできません。実際にデータのクラウド管理ができている事務所では、
・BOX等のクラウドストレージを契約
・事務所に届く郵送物やFAX等を、全てスキャナーを利用して電子化
・事務所内でのデータのやり取りも全てクラウドストレージ上で完結
・過去の書類は業者等に外注、もしくは所内で段階的に電子化を実施
というプロセスでデジタル化を進めています。またこれら全てを同時に実施するのではなく、段階的に実施するようにしています。

これは「デジタルに弱いから・・・」や「システムについてあまり知らない・・・」という議論ではなく、「やるか」「やらないか」だけです。今回の新型コロナウイルスを機に、所内データの電子化を実施することが最初のステップと言えます。

 

2. 顧客管理・案件管理のエクセル管理から脱却

顧客管理・案件管理のデジタル化も同様にデジタルシフトを実現する上で重要なステップになります。これは上記のデータのクラウド化(電子化)と繋がる部分も多いですが、事務所に行かないと事件処理が進まない、という状況を変える必要があります。事務所に行かずとも、業務処理が出来る体制を整えることで、新型コロナウイルスによる影響を最小限に抑えることができます。
また、新型コロナウイルス感染症対策という観点以外でも、顧客管理・案件管理をクラウド化することで得られるメリットは非常に大きいです。顧客管理・案件管理をクラウド化することのメリットをいくつか紹介します。

 

■反響状況をリアルタイムで把握できる

顧客管理情報をクラウド上に入力することで、反響数や面談数、受任数をリアルタイムで把握することができるようになります。エクセル(もしくはスプレッドシート)で管理をしている法律事務所様が非常に多いかと思いますが、クラウドシステムを活用することで、これらの数値を正確に、そして集計作業無しに見ることが可能になります。

 

■業務効率化が実現できる

案件管理システムを導入することで、業務効率化を図ることも可能です。ただし、案件管理システムを導入するだけでは業務の効率化を図ることはできません。システムの導入に合わせ、分業体制や処理の標準化を行うことで、生産性の向上を実現することが可能になります。

 

■所員の案件管理が可能に

勤務弁護士を抱えている先生方にとっては、勤務弁護士の案件管理は重要です。ブラックボックス化しやすい案件管理をシステム化することで、誰が何件抱えていて、どの案件が止まっているかを一目で判断することが可能になるため、クレーム防止や案件処理の高速化にも繋がります。

 

3. 新型コロナウイルスをデジタルシフトのチャンスに変える

新型コロナウイルスの影響により、リモートワークやデジタルシフトが急速に進んでいます。法律事務所もこの波に逆らうことはできず、大きな変革期になることは間違いありません。一方で、この状況を悲観的に見るだけではなく、事務所変革のチャンスと考えていただきたいです。

また、今回のコラムでお伝えしきれなかった詳しい内容を、ウェビナーにてお伝えします。

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